【コラム】だから、一本釣り。うみの環境保全を考える。

Salt e Vara
Espirito das Acores
"ジャンプと竿"
アソーレス魂

今日はちょっぴり社会派のお話を。

この7月より絶滅が危ぶまれている太平洋クロマグロの国際的な漁獲量規制がいよいよ日本でも始まりました。
しかし日本ではその規制量の分配量が資源確保の面で問題が指摘されているまき網漁業者(つまり大手)優位で中小漁業者には不利であるなど国の規制内容と履行の在り方に様々な物議をかもしだしています。
大変気になるニュースです。

Salto e Vara.
サルトイバーラ。
このポルトガル語を直訳すると「ジャンプと竿」。
ひらたく言えば「一本釣り」のこと。
当店のポルトガルのツナ缶を届けてくれているサンタカタリーナ社の代名詞とも言える言葉です。



サンタカタリーナ社のあるポルトガル領アソーレス諸島ではカツオ(マグロ)はもっぱら一本釣り漁です。
竿(Vara)を吊り上げると活きのいいお魚がビチビチと勢いよく船に飛び込んできます(Salto)。
ですからお魚を傷つけることが少なく成長前の稚魚や他の余分な資源を獲ってしまうこともないので最も環境に優しい漁法です。
かたや日本で主流のまき網漁は一度にごそっと大量になんでもかんでも獲ってしまいます。獲ってはいけない”命”まで捕獲しますから環境保全の観点からすればよいはずはありません。

環境は後回しのお安いだけのツナ缶、お手軽ではあるけれど。

ちょっと高いけど環境のことも考えて丁寧に獲られたカツオ(マグロ)から作られたツナ缶(そして抜群においしい)

皆様はどっちを選びますか?

私達カフェピコは商品だけではなく、そのメーカーのポリシーや価値観、文化も一緒に輸入したいと思っています。

7月に始まったばかりのクロマグロ規制ですが、日本の水産庁は先週、資源回復基調との報告があるとして、早速9月の国際会議で日本の捕獲量15%増を提案するとのこと。
「え?本当に?そんな短絡的なことでいいの??」
懸念は残ります。

資源=命です。
引き続き我が国のこれからを注視したいと思います。

合言葉は「サルトイバーラ」



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